気ままにゲームレビュー#6 〜君は生き延びることができるか!?〜
ガンダムというメジャーコンテンツと、徹底的なリアル表現が融合したマニアックな作品がこれ。
バンダイナムコゲームス発売の、機動戦士ガンダム ターゲットインサイト。
PS3発売と同時に発売された最初期5タイトルに名を連ねる今作を、ゲーム性とストーリー性に分けてレビューしようと思う。
〜ゲーム性〜
ガンダム系のゲームと言えば、軽やかな動きでフィールドを駆け回り、サーベルとライフルを駆使して敵軍の機体を倒していくのが、誰もが思うプレイ内容だろう。
だが、今作は違う。操作する機体は上下に身体を揺らしながらぎこちなく歩を進め、甚大なダメージを受けるとパーツが損壊するのだ。
これがゲーム画面。
土埃や機体汚れなどのグラフィックにとても力が入っており、他のガンダム系ゲームとは一線を画した臨場感となっている。
今作は、”ターン制度”を採用している。
まずはここで機体の修理、補充、改造などを行い、次のミッションに備える。ターンは日にちで表現され、準備が終了する日にちまで進んだところで、次のミッションに臨むという仕組み。
最初は”NEXT TURN”以外に消化する方法が無いが、機体が一切損傷せず整備も進む訓練ミッションが解放されてからは、それをプレイしながら進めていくことになる。
またミッションには受注可能期限が設定されており、この期限を過ぎると受注できなくなってしまう。しかし逆に言えば、難易度が高くクリアが出来ない、または面倒くさいと感じたミッションは気軽に飛ばすことが可能ということであり、プレイスキルに自信がないプレイヤーも安心だ。
機体の改造も、性能だけではなく見た目まで変わるものまであるので、視覚的にも楽しいものになっている。
森林地帯使用にカスタムしたジム。迷彩柄が非常にかっこいい。
しかしこのゲーム、少々プレイヤーに不親切なシステムが見受けられる節がある。
まずはインターフェース。ミッションは対応エリアごとに表示されるのだが、エリアが増えてくるといちいちエリアメニューを開いては閉じを繰り返さなければならないのだ。せめて未クリアミッションは同時に表示されるくらいの工夫が欲しかった。
そしてこのゲーム、ミッションのやり直しが効かないのだ。一度クリアすると物語が終わって二週目に移行するまで一切プレイが不可能になる。
今作はクリアランクシステムを導入しているので、Sランク取れるまでやり直せないのはもどかしいところである。
〜ストーリー性〜
物語は10/3〜12/31までの期間、新たに設立された『試作モビルスーツ実験部隊』の隊長として、昇進を重ねながらミッションを遂行していくというものになっている。
原作にあった『一年戦争』と呼ばれる戦争の末期の様子を描いたもので、原作ファンなら絶対分かるようなネタもある。
が、それらは全てテキスト上のもの。
キャラクターは全て声だけの出演で、モビルスーツが動くCGムービーなども一切ない。
ミッション開始時にモビルスーツが突っ立ってる様子が流れる。本当にこれだけ。
ただ終戦が近くなってくるとBGMが物悲しいものに変わるなどの演出もあるにはあるので、皆無というわけではない。
〜まとめ〜
PS3の滑り出しを飾るには申し分ない本作。モビルスーツの数も豊富で、コレクションするだけでも楽しい作品である。
それではまた次回。